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ナムジャイブログ

2012年10月09日

微笑みの国で雨にウタレテ・・・90's 其ノ八


俺達が入ったゲストハウスは「サワディーゲストハウス」と言った。
1階がラウンジっぽくなっており、そこで飲物も注文できた。
10席程のテーブルがあり、その奥にゲストハウスのレセプションがあり、
気だるそうにタイ人スタッフが座っていた。

入り口の左側にカウンターがあり、そこには黒人が一人ポツンと座りながら
カウンター向こうのスタッフらしいタイ人女性と話し込んでいた。
ここに泊まるファラン(欧米人)は、ここで働くタイ人ウェイターを口説くことが
好きらしく、「彼女達もマンザラではないらしいぜ!」と、そんなことを町田君が
言った。
 
部屋を見せてもらったが、所謂、ゲストハウスの一室であり、カビ臭いし、
暑いし、ファンがやたら効かない等々、どーせ女性を案内するなら
最低三ツ☆のホテルにしろよ!と言わんばかりの部屋なのだが、
そんなことを俺がどーこー思っても、所詮、どーでもいい話であった。
 
正面の寺院は、ワット・チャナソンクラムといって物音一つしない夜の静けさを
象徴するような様相を呈する寺院だが、ノラ犬の溜まり場になっているようで、
奴らのヤケクソに吠える音が夜の静けさをぶち壊していた。
 
寺院を囲むようにゲストハウスが立地しており、特にこのエリアは、
カオサンの喧騒と、カオサンの日本的集団行動型団体を嫌っているような
ファランがよく利用しているようだった。
 
俺達はとりあえず店の奥へは入らず、路地沿いのテーブルに座った。
隣の席はドイツ人カップルらしく、男性は何か手紙のようなものをひたすら
書いており、女性の方はそんなのおかまいなし的に自分の本を読んでいた。

「もー長いこと二人で旅しているのだろうか?せっかくの夜なのに
喋りもせず、ただひたすら自分の事に徹して何がオモシロイんだ?」

などと、まだまだ未熟で大人の入り口にも入っていない俺は、ただただ単純に
そんなことを思った。
 
俺は懲りる事無くシンハビアを注文した。ナリタヒデキとオキ君はハイネケンビア。
町田君は「PLESE WAIT!!」などと言いながら結局はシンハビアを注文した。
 
夜も大分更けてきただけあって、風がさっきよりもさらに心地良くなった。
カオサンの喧騒の音は聞えてこない。ヤケクソに吠えていた犬もどこかに姿を
クラマシタようであった。

時折、カオサン通りとワット・チャナソンクラムの間のチャクラポン通りを
ハイスピードで走るバスやモトサイの音が聞えてきたが、酔いも深くなって
きただけあり、ほとんど気にならなくなっていた。


(つづく・・・)


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Posted by bkkcolors at 19:48 │[金曜日] 辻本